今大人気のぶどう、シャインマスカットについてお話したいと思います。
品種の説明、皮の色での糖度の違い、房のどこから食べるのが美味しく食べられるか？、表面についている白い粉は何なのか、などについて、実際に糖度計も使いながら一つずつお話していこうと思います。
【品種について】
シャインマスカットは「安芸津（あきつ）21号」と「白南（はくなん）」をかけ合わせて育成された皮ごと食べられる黄緑色のブドウ品種です。本来は種がありますが、通常はジベレリン処理により種無しぶどうとなっています。
2006年に品種登録された比較的新しい品種のぶどうです。
ブドウには大きく分けると皮が薄く、かみ切りやすい果肉でマスカットの香りを持つものが多いヨーロッパ系と、日本の気候でも栽培しやすけれども、皮が厚くかみ切りにくい果肉質でフォクシーフレーバーを持つものが多いアメリカ系があります。
病気に強く育てやすいアメリカ系のブドウと、大粒で品質は良いけれども病気に弱く栽培が難しいヨーロッパ系のブドウを掛け合わせることで、お互いの長所を生かした「作りやすさ」と「おいしさ」を兼ね備えたブドウの品種となっています。
【皮の色について】
シャインマスカットは粒が大きく、楕円形で、皮の色は黄緑色が一般的です。
シャインマスカットは一般的には皮の色が黄緑色の状態で収穫され市場に出荷されています。流通の際に脱粒などがしにくいなどの輸送性を重視していることと、店頭での棚持ちを考慮してというのが大きな理由となっています。
ただ、黄緑色のものは若々しくすっきりとした甘さと香りがより楽しめることなどから、黄緑色のものが一般的になっています。
一方、時々みかける黄色いものについては、品質が悪いわけではなく、樹の上で完熟が進んだものとなっています。
通常、収穫後に果実の色が黄色くなっていくことはなく、黄緑色で収穫したシャインマスカットは、日数が経過しても、黄緑色のままとなります。
店頭などで黄色いマスカットを見かけたら、食べ比べてみるのもおすすめです。
黄色いものは、完熟させてから収穫されているため、黄緑色のものよりも糖度が高く、酸味も落ち着いているため、より甘さを感じることが出来ると思います。
では、実際に糖度を測ってみます。
同じ果樹園のものではないため、多少結果にバラつきがあると思いますが、今回の測定では、黄緑のものが１８．５度、黄色いものが22.9度となっており、黄色いものの方が糖度が高くなっているのがわかりました。
【美味しく食べられる順番は？】
また、ぶどうは一般的に房の上の方が糖度が高いといわれています。
それは、房の上の方から養分が行き渡り、房の下の方は最後に養分が行くため、上の方がより糖度が高くなるという理由です。
こちらも、実際に糖度計で測ってみました。
これも、今回の測定では、
房の下の方が20.1度、上の方が20.6度となり、
黄色い方の房も、下の方が、20.7度、上の方が23.2度となりました。
こちらについてもやはりバラつきはあると思いますが、若干上の方が糖度が高くなっているようです。
房ごと盛り付けて食べるときには、房の下の方から食べ始めて、上の方へ食べ進めていくと、最後まで美味しく食べられると思います。
おひさまとくだものでは、木成り完熟のシャインマスカットを販売しています！
福岡県の生産者さんから直接取寄せた新鮮なシャインマスカットを全国へお届けしています。店頭に並ぶものとは比べ物にならないほど甘くて美味しいぶどう農園さんのぶどうですよ♪
【鮮度について】
また、鮮度についてですが、茶色い軸のものは古いものととらえられがちですが、ぶどうの軸は緑色から完熟が近くなってくると茶色く変色してくるものもあり、色だけでは見分けがつかないこともあります。
緑色であれば鮮度は高いと思いますが、茶色の場合でも、軸の水分量が多くハリがあるものは、収穫からの日数はそう経っていないものであることが多いです。
【表面の白い粉について】
また、ぶどうの表面の白い粉のようなものはブルームと呼ばれるぶどうが果実を守るためのもので、ブルームが多いほど鮮度が高いものと言えます。こちらも、ブルームがついてないものイコール古いということにはならず、輸送中にこすれたり、品種によってあまりつかないものもあるため、一概に言えないところですが、ブルームがついていたら、これは新鮮なんだなという感じで思っていただけると良いかと思います。
果物は、甘さや鮮度だけでなく、香りや風味、食べる時の温度でも味わいが変わってきます。本当に人それぞれの好みがありますので、特徴を知って自分好みの味わいを楽しんでいただけたらと思います。
少しでも参考になれば嬉しいです。
コメントを残す